最近、駅エリアの所感を実地している中でペットのお散歩シーンを見受けられないと感じています。
それは、時間帯なのか偶然なのか、昔より減ってしまったのかと疑問に思う事が多々あります。
そこで、ペット事情を背景にペット関連事業について調べさせていただきました。
事業の考案やエリアの選定にご活用下さい。
2019年4月国土交通省が発表した『平成30年度マンション総合調査結果』を基に、以下1点を取り上げました。
●マンションで犬・猫等ペットの飼育ルール
2017年東京都福祉保健局が発表した『東京都における犬及び猫の飼育実態調査(平成29年度実施)』を基に、以下1点を取り上げました。
●犬及び猫の飼育に関するアンケート調査
2021年一般社団法人ペットフード協会が発表した『令和3年全国犬猫飼育実態調査』を基に、以下 点を取り上げました。
●犬及び猫の新規の飼育意向率
●新規飼育者数
国土交通省『平成30年度マンション総合調査』
マンションで犬・猫等ペットの飼育ルール
1999年では、マンションでの犬、猫等ペットの飼育ルールで『禁止している』が63.7%でしたが、
2015年以降では、『禁止しているが』1.3%となり、『限定して認めている』が88.5%となっています。
東京都福祉保健局『東京都における犬及び猫の飼育実態調査』
犬及び猫の飼育に関するアンケート調査
- 回答者の年齢層
- 70代以上が25.9%
- 60代が24.9%
- 回答者の世帯構成
- 二世代世帯が最も多く44.0%
- 単独世帯(一人暮らし)または夫婦のみ世帯といった同居する子供のいない世帯が全体の 48.3%
- 飼育世帯率
- 犬の飼育世帯率18.0%
- 2006年から2017年で3.0%増加
- 猫の飼育世帯率11.5%
- 犬の飼育世帯率18.0%
- ペット飼育理由
- ①「潤いや安らぎを与えてくれるから」が 27.5%
- ②「動物が好きだから」が 19.4%
- アレルギーのある家族がいるという回答
- 犬に対するアレルギーは8.0%
- 猫に対するアレルギーは 16.7%
- 回答者の住居形態
- 「持ち家(一戸建て)」が75.7%、「賃貸(一戸建て)」を合わせると全体の 77.5%が一戸建てでした。
- 集合住宅の比率は、持ち家と賃貸を合わせて 21.2%でした。
- 集合住宅も2006年から2017年で3.1%増加
- 集合住宅に居住しており、犬猫飼育が「許可されている」かの回答
- 「許可されている」38.5%
- 「許可されていない」49.1%
- 「飼育許可がされているかわからない」は 10.4%でした。
- 犬、猫どちらが好きか
- 犬が「好き」全体の 67.3%
- 「どちらでもない」は 26.4%
- 猫が「好き」は 48.2%
- 「どちらでもない」は 33.2%でした。
- 犬の飼育形態
- 2017年室内での犬の飼育が87.0%
一般社団法人ペットフード協会『令和3年全国犬猫飼育実態調査』
犬及び猫の新規の飼育意向率
犬は、飼育頭数、飼育率は昨年から横ばい。
特に20-30代の子供がいない女性の低下が大きい様です。
猫も、飼育頭数・飼育率は犬同様に横ばい。
20-30代を中心に新規の飼育意向は低下が続いている様です。
新規飼育者数
新規飼育者は、犬が約3万頭の増加、猫は5万7千頭の減少となった。
その他のデータ
国の情報ではありませんでしたが、知恵としてご活用ください。
出所:株式会社 PR TIMES 2022年 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000092410.html
ペットの散歩の時間帯
- 早朝(4:00~7:00):35.3%
- 朝(7:00~10:00):29.4%
- 昼前(10:00~12:00):6.7%
- 昼(12:00~15:00):7.4%
- 夕方(15:00~18:00):39.4%
- 夜のはじめ頃(18:00~21:00):42.0%
- 夜(21:00~24:00):12.9%
- 深夜(24:00~4:00):1.2%
*店舗開業.comが所感をおこなっている時間帯とはペットの散歩時間にズレがある可能性がある為、注意が必要です。
最後に
上記のデータより、ペットの飼育は全体的に横ばい・微増傾向にあり、集合住宅も昔よりペットの飼育に寛容的になっていると感じました。
しかし、動物が好きな割合と飼育割合が見合っていないとも感じました。
この割合の差がペット関連の事業を行う際に重要な概要になると感じ、市場はあると考えています。
ただ、開業にはいくつかの壁があります。
例えば、猫カフェを開業する場合には、第一種動物取扱業の登録が必要ですし、更に飲食店開業許可、食品衛生責任者が必要になります。
また、猫の環境を維持する為の支出が発生する為、損益分岐点は高くなる見込みですので、入念なシミュレーションが必須な事業となると考えています。
そして、ペットの散歩の有無が、エリアの特徴のきっかけにもなると考えています。
ペットの散歩を見かけないのであれば20代が多いなど、国税調査の市町村年齢別人口と照らし合わせると良いと考えます。