活動的なシニア/高齢層

訪問したエリアで、「高齢者」が多くなったと感じる事が多々あります。

今回は、この「高齢者」に対し、どういった事業が考えられるかを高齢者の背景と共に調べましたので、事業考案の参考に活用下さい。

2017年内閣府が発表した『平成30年版高齢社会白書』を基に、以下4点を取り上げました。
●高齢者の健康状態
●日頃心がけている事
●外出頻度
●収入のある仕事をする理由

目次

(1)高齢者の健康状態

2017年内閣府が発表した『平成30年版高齢社会白書』によると、
55歳~69歳の高齢者で、健康状態が良い~普通が約8割以上であり、
75歳以上の高齢者になると、健康状態が良くない割合が55歳~59歳の約3倍となっています。

出所:内閣府HP 2017年 https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2018/html/zenbun/s1_3_2_1.html

(2)日頃心がけている事

2017年内閣府が発表した『平成30年版高齢社会白書』によると、健康状態が普通以上で、心がけている事がある人は9割以上でした。
特に健康状態が良い方で数値が高い項目が、
①栄養バランスの良い食事
②散歩やスポーツ
③休養や睡眠
④定期的な健康診断
⑤気持ちを明るくたもつ
⑥趣味をもつ
でした。
データより、健康状態が良い高齢者はエネルギッシュで活発であると予想しています。
また、健康状態が良くない高齢者は散歩やスポーツの項目が健康上状態が良い方に比べ73%減少しており、他の項目でも地域の活動に参加するが56%減少、趣味をもつが57%減少し、心がけていることはないが46%増加しています。
データより、健康状態が良くない高齢者は、活動を行わない事で身体も心も不健康になっている傾向にあると仮説を立てる事ができます。

出所:内閣府HP 2017年 https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2018/html/zenbun/s1_3_2_1.html

(3-1)外出頻度

2017年内閣府が発表した『平成30年版高齢社会白書』によると、
外出頻度は、健康状態が良い人と健康状態があまり良くない人との差は1.6倍です。
また、単身世帯の外出頻度はその他世帯と比べ低い数値となっています。
これは(2)日頃心がけている事とも関係がありそうな項目でした。

出所:内閣府HP 2017年 https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2018/html/zenbun/s1_3_2_1.html

(3-2)外出頻度 世帯別

2017年内閣府が発表した『平成30年版高齢社会白書』によると、
世帯別の外出頻度では、夫婦のみ二人以上の世帯から外出頻度の増加傾向が見られます。
データより、理由や環境が外出頻度に与える影響が高い傾向だと予測します。

出所:内閣府HP 2017年 https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2018/html/zenbun/s1_3_2_1.html

(4)収入のある仕事をする理由 世帯別

2017年内閣府が発表した『平成30年版高齢社会白書』によると、
健康状態が良い人は仕事を選択する理由が収入より、面白い・自分の活力になる働くのは体によい、老化を防ぐの数値が全体より高い傾向にあります。
また、健康状態があまり良くない人は仕事を選択する理由の6割が収入となり、数値が高くなる傾向です。
男女別では、女性の方が収入が高く、男性の方が面白い・自分の活力になるという数値が高い傾向です。

出所:内閣府HP 2017年 https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2018/html/zenbun/s1_3_2_1.html

最後に

健康状態が良いシニア層の場合、データより活動的な行動をしていると予測できます。
よって、シニア向け事業としてデータに表れている環境作りと理由に訴求する事が高齢者事業の近道だと感じました。
また、消費という観点から見ますと、女性のシニア層のデータより収入に興味がある事から、女性のシニア層の支出傾向は高いと推測しています。

他にも、大きな病気や寝たきり以外の健康状態が良くないシニア層に対して、健康状態が良いシニア層を基に環境を提供する事で、健康状態の良化にも繋がる可能性があるとも予想しています。
身体に良いことだけではなく、面白い事や趣味などが活力になり生きがいになり、継続的な運営が可能な市場だと感じました。
また、別の記事で高齢者の学習意欲についても書いていますので、併用して活用下さい。

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